#9「最高の悪運」

ドートマンダーはとてもとてもとても怒っていた

What's the Worst That Could Happen

  • Title: What's the Worst That Could Happen?
  • 発行年: 1996年
  • 邦題: 「最高の悪運」
  • 発行年: 2000年
  • 翻訳: 木村仁良
  • 出版社: 早川書房 (ハヤカワ文庫)

STORY

ドートマンダーが盗みに入った家には、いてはならない主がいて、そいつは警察を呼ぶだけでなくこともあろうにドートマンダーが指にはめていたメイのおじさんの形見の指輪を自分のものと主張し、奪い取ったのだった。 復讐を誓ったドートマンダーはその男、自家用飛行機で世界中を飛び回っている大金持ちのマックスを追いかけ始めが空振りばかり。しかも最後のチャンス、ラスベガスではマックスがドートマンダーを待ち構えていたのだった。

ABOUT

何といっても読みどころは、クライマックスのラスベガスのカジノ強奪! これはかつてないスケールで行われます。
5人組にこだわるドートマンダーもこのときばかりはなんと実行犯だけでも19人編成。ツキに見放されていたドートマンダーと手を組みたがる仲間も少なかったはずですが、指輪ばかりに執着するドートマンダーは皮肉にも過去最高の好調さで、それにあやかる仲間たちがこぞって協力を申し出たせいです。
というわけで豪華メンバーが大活躍の巻となってるまずは文句なしの1作です。ただし登場人物すべてずっこけが少ないので、そっち方面を期待している人には残念だと思いますが。
そしてワシントンDCではウォーターゲートに侵入するのですが、世情に疎いドートマンダーはウォーターゲートのことを良く知りません。ま、試しに19歳の男子大学生にウォーターゲートのことを質問したのですが彼(私の子供)も知りませんでした。いやいや70年代も遠くになったものです。
ちなみにケルプが携帯電話を使い始めました。

主な登場人物

  • ジョン・ドートマンダー
  • アンディ・ケルプ
  • スタン・マーチ
  • メイ・ベラミー
  • タイニー・バルチャー
  • アン・マリー
  • マックス・フェアバンクス
  • ブランドン・キャンバーブリッジ
  • バーナード・クレマツキー
  • その他ドートマンダー・オールスターのみなさま

入手状況

ハヤカワ文庫 :
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原書 :
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