ドートマンダーが宝石店から盗んだルビーはアメリカがトルコに渡そうとしていた華麗な歴史に彩られた貴重な宝石「ビザンチンの炎」だった。何者かがケネディ空港で強奪したのだ。
かくしてニューヨーク市警とFBIとルビーの正当な権利者と信じている各国工作員グループが犯人を捜し始めた。そして、その巻き添えをくらったニューヨーク中の悪党ども(片っ端から警察に連行され商売できなくなった)もタイニーを中心に犯人捜しを開始したのだった。
ドートマンダー生涯最高の盗みと共に絶対絶命のピンチに!
おれは厄介な状況にいる
ドートマンダーが宝石店から盗んだルビーはアメリカがトルコに渡そうとしていた華麗な歴史に彩られた貴重な宝石「ビザンチンの炎」だった。何者かがケネディ空港で強奪したのだ。
かくしてニューヨーク市警とFBIとルビーの正当な権利者と信じている各国工作員グループが犯人を捜し始めた。そして、その巻き添えをくらったニューヨーク中の悪党ども(片っ端から警察に連行され商売できなくなった)もタイニーを中心に犯人捜しを開始したのだった。
ドートマンダー生涯最高の盗みと共に絶対絶命のピンチに!
日本では「天から降ってきた泥棒」の後に発表されましたが、本国では「悪党たちのジャムセッション」の後の作品になります。設定も「悪党たちの」の翌年です。翻訳されるまで13年かかっていたわけですね。
とにかく登場人物がやたら多く、それぞれのエピソードが語られるのですが、そのどれも面白さが良く分からりません。
同様のことがO.J.バー&グリルの常連たちの話にも言え、全体的に冗長すぎるような感じがします。アメリカ人には面白いのでしょうか?
また、新しいもの好きのケルプが操る電話ハッキング(?)が大事なアイデアなのですが、「こんなこと無理だろう」とか突っ込みたくなるようなものもあり、実のところこの作品私はあまり好きではありませんでした。
しかしニューヨーク地下の描写はとても印象的でこの作家の本質的な部分が伺えるような気がします。
そしてこの度読み直してみると結構いけるじゃん、と思い直しました。特にエンディングは気が利いているし、市警視正マローニーの毒舌ぶりには大笑いです。
なお映画化されており、クリストファー・ランバートが主演、日本でも公開されました。